今週のサマリー
中医協(第656回)と社会保障審議会医療保険部会(第215回)が相次いでOTC類似薬の保険給付見直しを審議し、制度設計の詰めが進んでいる。既に可決・成立した健保法等改正法の柱の一つであるこの議題は、対象薬品の範囲が今後の施行準備を左右するため動向が注目される。また、厚生労働省保険局長が出産給付の水準検討に言及し、正常分娩の現物給付化に向けた制度論が具体化しつつある。
主要トピック
中医協・医療保険部会が同週にOTC類似薬の給付見直しを並行審議
2026年9月9日の中医協総会(第656回)では、直近の医療費動向の確認に加え、OTC類似薬の保険給付見直しが主要議題として取り上げられた。翌11日には社会保障審議会医療保険部会(第215回)でも同テーマが論じられ、診療報酬の技術的評価を担う中医協と制度論を担う医療保険部会の両輪で政策決定が進む構図が鮮明になった。
のもと成立した改正法を受け、OTC類似薬の追加患者負担の施行に向けた具体的な対象範囲の確定が次の焦点となる。
🔗 厚生労働省: 中央社会保険医療協議会総会 第656回
🔗 厚生労働省: 社会保障審議会(医療保険部会) 第215回
保険局長が出産給付水準の検討に言及、給付と保険料負担のバランスを強調
厚生労働省保険局長は、出産給付の水準検討に際して被保険者の保険料負担と医療機関経営への影響のバランスを重視するとの立場を示した。
健保法等改正法で法制化された正常分娩の現物給付化(2028年4月ごろ施行見込み)に向けた制度設計上の方向性を示すものであり、給付水準の具体的な決定には分娩施設の経営実態の検証が前提となる。
🔗 健康保険組合連合会 けんぽれん: 2026年9月中旬号|健保ニュース
追跡中の議題の動向
健保法等改正法(OTC類似薬・正常分娩保険適用等)
中医協総会(第656回)および社会保障審議会医療保険部会(第215回)の双方でOTC類似薬の保険給付見直しが審議され、技術的評価と制度論の両面から対象範囲の詰めが進んでいる。
支払基金のDX審査支払機構への改組(2026年10月1日)
改組まで3週間を切った時期にあたり、保険者・医療機関によるオンライン請求システムおよび特定健診等システムの再セットアップ準備が最終段階に入っている。
その他の主な動き
- 健保組合の今年度重点事業に定期健診強化・両立支援を列挙🔗 健康保険組合連合会 けんぽれん: 健保ニュース 2026年9月上旬号
編集後記
今週は、OTC類似薬の保険給付見直しという一つのテーマを中医協と医療保険部会が同週に並行して審議した点が際立つ。法律は成立済みであっても、「どの薬を対象にするか」という対象範囲の確定が実質的な制度の肝であり、この詰めが遅れれば施行日程にも影響しうる。現場の医師・患者双方にとって予見可能性が高い制度設計が求められるだけに、今後の技術検討会の動きを注視したい。
また、10月1日に迫った支払基金のDX審査支払機構への改組は、保険者・医療機関がシステム再セットアップを完了させる実務タイムリミットが目前に来ている。制度変更の「完了」が法律の施行ではなく現場のシステム対応であることを、改めて意識しておく必要がある。
情報収集: Perplexity Sonar API